コミック編集

新人作家を発掘して、ヒットメーカーにしていく「相棒」のような仕事

2018年入社 書籍コンテンツ事業部 コミック編集グループ

 ■漫画家さんと共に作品を作り上げていく、「相棒」のような存在
「コミックベリーズ」と「ベリーズファンタジー」のレーベル編集を担当しています。大手出版社の編集のイメージは、有名な作家さんの意向を伺って、締め切りまでに原稿を催促する人…という印象かもしれません。スターツ出版の編集は、漫画家さんと共に作品を作り上げていく、「相棒」のような存在です。有名な作家さんだけではなく、新人作家さんを発掘して、ヒットメーカーにしていくお手伝いも多いのです。実際に漫画を描くことは漫画家さんしかできませんが、スケジュール調整や、作家さんから頂くネームや下絵を確認し、どうすればもっとより良い作品になるかを一緒に考えていきます。作画に必要な資料を集め、広告素材や海外配信の確認など、読者の手に届くまでの作業は多岐にわたります。

■参考になりそうな本をかたっぱしから読んで勉強
仕事で印象深いのは、『虐げられた花嫁は冷徹竜王様に溺愛される』という作品のヒットです。私がコミックグループに異動して1ヶ月もたたない頃、デビュー前の作品持ち込みの新人作家さんを担当することになり、お互いひよっこのまま漫画づくりをはじめました。最初は電子コミック雑誌『ベリーズファンタジー』での連載でしたが、作画が安定せず、読者からの厳しいコメントもたくさんいただいてしまいました。でも、私自身が未熟で、作家さんに何もお伝えできない…と、ひとまず参考になりそうな本をかたっぱしから読みまくり、近しいジャンルのコミックはもちろん、イラスト集やマンガ家になるための本まで、ありとあらゆる本を読んで勉強しました。先輩方から教えてもらうだけでなく、自分であれこれ思考錯誤したことが糧になり、この作品が単体で発売されると、電子コミックサイトで1位になるなど、予想以上の反響となり、紙コミックス化も決定。新人作家さんと二人三脚した結果が出て、とても嬉しかったですね。

■企画営業の経験が編集に活きる
学生時代は、映像制作に打ち込み、監督として映画を作っていました。私の編集者としての強みをあげるとするならば、自分自身にモノヅクリの経験があったこと。映画もコミックも、物語には正解がありません。作る側のつらさ、大変さを味わったことがあるからこそ、作家さんを心からリスペクトできるし、読者視点の重要さもわかる。また、新人の時の配属がOZmallの企画営業だったことも、「ユーザー視点で企画を考え、提案をする」という仕事の基礎を作ってくれたと思います。作家さんのスカウトでも、営業スキルが活かせる。作り手の視点、売り手の視点、読者の視点、すべてを持ちながら、作品と作家さんをサポートしていくことが、とても重要だと思っています。

■「こんなに任されるの?」と思うほど、若手に仕事を任される
就活では、「笑顔を広げる仕事に関わりたい」というざっくりとした軸で企業を見ていました。新しいチャレンジをしたいという思いもあって、郵便局から自衛隊まで、とにかく片っ端から説明会に申し込み、自分との相性を確認していきました。結果的に、メディアやエンタメに向いていることがわかりましたが、あの時いろんな業界を見たことも、視野を広げることにつながりました。
スターツ出版では、1年目から「こんなに任されるの?」と思うほど、若手に仕事を任されます。大きな案件や自分では想像もできないようなことでも、まずは「自分なら何ができるのか?」と考え、行動していくことが大切かなと思います。私自身、自分のアイデアで、これから新しいレーベルの立ち上げを担当することになっています。上司や先輩方は、後輩の背中を押してくれる人しかいないので、皆さんもぜひ、チャレンジしに来てくれたら嬉しいです。

「虐げられた花嫁は冷徹竜王様に溺愛される」1・2巻の紙コミックスは、箱ポップという宣伝用の拡材を、販売を担当する出版マーケティンググループに作成してもらいました。発売日に書店に挨拶に回った時、手に取ってくれる読者を目の前で見ることができ、本当に嬉しかったです。

■ある日のスケジュール

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