出版マーケティング

読者の声を反映させて、ヒット作品を育てていく 

書籍コンテンツ事業部 出版マーケティンググループ

2018年入社。OZmallの企画営業を経て、2022年から現職。「noicomi COMICS」「スターツ出版文庫」の販売戦略を担当。スターツ出版への入社の動機は、出版社でありながら、書籍はもちろんOZmallなどのWebサービスを展開していること、ユーザー視点でのコンテンツやイベントを行っていたことに惹かれたため。

■どんなに面白い作品でも、読者に知ってもらえなければヒットしない
入社から4年間はOZmallのレストラン営業を担当。現部署に異動後は、少女コミック「noicomi COMICS」を中心に、「スターツ出版文庫」などの プロモーションを担当しています。どんなに面白い作品でも、読者に知ってもらえなければヒットにはなりません。スターツ出版では、TikTokなどSNSのクチコミから人気になった作品が多々あり、実写映画化などメディア展開もしています。プロモーション施策は多岐に渡り、SNS、広告施策、リアルイベント、取次や書店でのキャンペーンなど、読者を巻き込んだ企画を実施しています。

■『鬼の花嫁』紙コミックスの販売戦略を担当
もっとも印象深い仕事は、アニメ化も決定した『鬼の花嫁』紙コミックスの販売戦略に携ったことです。異動半年後に、当時、電子コミックで大ブレイクしていた『鬼の花嫁』を担当することになりました。スターツ出版では、これまでも電子コミック大賞受賞作や、テレビドラマ化作品など、話題作はたくさんありましたが、『鬼の花嫁』の注目度は圧倒的に高く、紙コミックの販売・プロモーションは責任重大でした。

■発売してすぐ重版がかかり、大切に育てたいと意識
1巻の初版部数を決める会議で、スターツ出版のコミックではそれまでになかった10万部でスタートしたのは今でも忘れられない思い出です。『鬼の花嫁』は、SNS広報をきっかけにブレイクし、電子書店での部門売上げ1位が続くなど大人気でしたが、紙コミックがどこまで売れるのか、予測が難しかったのです。ただ、書店からの発注が好調で、「お客様からの問い合わせがとても多い」と伺っていたことから自信はありました。発売してすぐに重版がかかり、大ヒット作品になるという手応えを感じ、この作品を大切に育てていきたいと、改めて意識しました。

■読者の声を反映させ、満足度や作品の価値を上げる
プロモーションで意識したのは、読者に参加してもらって、一緒に『鬼の花嫁』という作品を育てていく企画にしたこと。「キャラクターの名前決めキャンペーン」では、原稿の先読み特典を付けたり、「キャラ総選挙」では、上位1~3位のキャラクターの描きおろしを特典として配布。4巻発売の時は、読者アンケートで要望が高かった「描き下ろし小冊子 」をつけた特装版の企画にも参加しました。作家さんの協力を得られたからこそ実現できた企画でしたが、読者の声を反映させ、満足度を上げることに貢献できたと思っています。プレゼントキャンペーンでは、応募はがきにたくさんの応援コメントをいただき、一枚一枚、大切に目を通しました。

■作品には「つくるベクトル」と「ひろげるベクトル」が必要
一般的に出版社の「販売部」は、書籍を売り伸ばす担当と思われがちですが、スターツ出版の場合はそれだけでなく、読者と編集部と近いポジションで仕事をしています。市場調査や分析データを編集部に提供し、企画にも参加します。編集担当が「つくるベクトル」なら、出版マーケティング担当は「ひろげるベクトル」で作品の価値を上げていきます。『鬼の花嫁』は、2026年のテレビアニメ放映が決定し、また新しいプロモーションにかかわれることにワクワクしています。

2025年10月時点で580万部の大ヒット作品となった『鬼の花嫁』X公式アカウント。電子書店での配信情報や、書店の特典情報、待ち受けカレンダーやショートストーリーの配信まで、ファンに喜んでもらえる情報提供を意識しています。@onihana_info

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